2010年12月アーカイブ

方ソーダ石 Sodalite

sodalite1.jpg
 ちょうど1年ほど前から出始めた標本で、青色の美しい結晶はアウインではないかと話題になりました。産地はラピスラズリで有名なアフガニスタン Sar-e-Sangです。すぐに分析(EDX)する機会があり、その時の結果としてはアウインではなく方ソーダ石となりました。そしてつい先日お客様より、やはり同タイプの標本を調べてほしいとの依頼があり、再び分析する機会がありました。前に分析した時の装置は分析範囲を微小部に絞ることが出来なかったので色々難しいこともありましたが、こんど9月より導入した新しい分析装置ではカメラの映像を見ながら1ミリ程の範囲を指定することがが可能となり、今回の標本のように複数の鉱物が混じっている場合でも、特定の結晶だけを分析することができます。


sodalite2.jpg
青色透明結晶の分析データ(質量%)
Na2O    24.2640
Al2O3    32.4603
SiO2    34.4188
SO3    1.0389
Cl    7.8180
これはやはり方ソーダ石 Sodaliteです。


sodalite3.jpg
標本中で結晶部分の青色よりももっと濃いラピスのような色合いの部分を分析してみました。(質量%)
Na2O    14.0752
MgO    4.4627
Al2O3    21.6371
SiO2    30.9570
SO3    20.8139
Cl    0.2981
K2O    1.5813
CaO    5.5790 (他にも微量検出あり)
塩素が減って、硫黄がかなり増え、カルシウムもあります。
これはLazuriteかHauyneに相当しますが、両者の成分はほぼ同じなのでこのデータだけで判断することは難しいです。ただ、不透明であることと産地を考慮するとLazurite 青金石と判断することが妥当だと思います。