2012年1月アーカイブ

2012 Tucson Show News No.6

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ロパ石 ロシア
 セリウムを含む希土類鉱物でPerovskiteグループに属します。立方体の結晶が貫入双晶した典型的な標本です。


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シャッターカイト ナミビア
 2011ミュンヘンショーで話題になった標本ですが、水晶が結晶して、その中に青いボールが入って...なかなか理想的なものはありません。でもまとまった産出があったようです。


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藍鉄鉱 オーストラリア
無垢の藍鉄鉱からなるノジュールです。


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ボルダーオパール オーストラリア
 


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水晶 ナミビア
 沢山の結晶の中に一つありました。双晶はBrandberg産としては初めてですが、内部が本産地らしい複雑な結晶で、ルーペサイズながら気泡が左右に動くのも確認できます。


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石黄 ロシア
 採集したてとのことで、高い屈折率からなる輝きが凄いです。英名が金に由来していることも納得できます。

2012 Tucson Show News No.5

 ツーソン入りしてから快晴が続いていますが、だんだん暑くなってきました。おまけに日差しが強く、まぶしくて目を開けてられません。帽子かサングラスがほしいです。今年は両方とも持ってきていませんでした...。今日は主にツール関係の補充をおこないました。毎年なぜか大人気のパンニング皿やノンブランドで作りはエストウィングと同等のピックハンマー、ダイアモンドラップ、ルーペなど。

 ダイアモンドラップはツーソンでしか手に入らないセカンドクラス品があり、安価でかなりお買い得です。
プレートタイプ #360,#600,#1200,#3000 6inch \2400 8inch\4800 ティンラップ \8000
店頭在庫しかないので、ご希望があればご連絡ください → m@hori.co.jp
ダイアモンドパシフィックの消耗品(ホイール等)もご要望があれば入手します。
ツーソン滞在中のご注文でしたらカタログの定価+消費税で販売できます。



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水晶 コロンビア
 「これ以上はない」と思うくらい透明な結晶です。高い透明度による輝きがスワロフスキーのクリスタルガラスを連想させます。この水晶は数年前からエメラルドの鉱山より新しく産出して、抜群の透明感から話題でした。かなり高価だったため見送っていましたが、今日はタイミングよく(運?)納得の価格で手に入りました。


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鍾乳パール イギリス
 2011Tucson後の新着品セールで大人気だった品。採集者に会うことができ詳しい産地を聞くことができました。途中胸まで水につかりながら洞窟の入り口から1.5kmほど奥だそうです。地上だと何てことはない距離ですが、道のない真っ暗な洞窟となるとかなりの距離ですね... Skears Low Level, Low Skears mine, Middleton-In-Teesdale, イギリス

その後の調べでこれは洞窟ではなく、鉱山の旧坑でした。
Durham大学の洞窟協会のサイトに内部画像がありました。
http://www.dur.ac.uk/speleological.association/easter08.html#lowskears
上記サイトの「03/05/08 Low Skears Mine」の部分



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Tissint隕石 Shergottite
 今もっとも話題の隕石で、昨年7月18日にモロッコに落下し、今月17日に承認されたばかりです。落下が目撃されて回収される隕石はとても少ないのですが、タイプShergottiteとなると50年前のZagami以来となります。今なら回収されたままの塊が手に入ります。でも数年もするとZagamiのように小さな切断片だけになってしまうでしょう。写真の標本(未購入)はきれいなフュージョンクラストを伴っています。手ごろな標本はすぐなくなりますので、興味のある方はお早めにご連絡ください → m@hori.co.jp


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これは...人工的なガラスであり天然ガラスではありません! お間違えのないように。


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 先日、初日のオープン前に並んだものの5分で退出した倉庫内部、相変わらず荷物は届いてないようで棚の空き具合が寂しいです。ウルグアイの紫水晶、メキシコの蛍石(紫)を少し購入しました。

2012 Tucson Show News No.4

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 ツーソンは相変わらず快晴で、避寒リゾート地になるだけあって気持がちいいです。今日はまた一つ、鉱物系の会場が新たにオープンしました。

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クリソタイル カナダ
 緻密な繊維が集合した塊で「石綿」という言葉のとおり、表面をなでると綿状の柔らかい繊維がどんどん剥がれていきます。この綿だけを見ると、とても石には見えません。


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重晶石 アメリカ
重晶石の結晶は色々バリエーションがあって楽しいです。この標本も一見、重晶石には見えません。


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パウエル石 インド
 灰重石のタングステンをモリブデンに置き換えたものに相当し、灰重石より希産です。8面体の結晶は灰重石とそっくりで肉眼的な見分けは難しいですが、パウエル石の方が結晶がやや縦長である気がします。なおどちらも蛍光性(SW)が強いです。


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ダイアスポア トルコ
 トルコ産のダイアスポアは宝石質の美しい標本があることから有名ですが、鉱山が国営であるためか、市場への流通は厳しく制限されているとのことです。そのため流通価格は安価ではありません。今回は内部になるべくキズがない、ファセットカット可能な結晶を選びました。


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ムーンストーン タンザニア
 ファセットカット用の原石から選んであり、透明度のとても高い標本です。長石種で白~青白に光の反射が見られるものを伝統的に「ムーンストーン」と呼びます。長石の種類等によるさらなるバリエーション名(・・・ムーンストーン)は定義が曖昧で混乱の元になっているので、あまり気にしない方がいいかもしれません。元々宝石名は色や特殊効果によって分類命名する事が多いわけですが、それらを後から鉱物学的に定義付けしようとすると矛盾が生じてしまっていることがあります。


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これは石でしょうか?
見た目は違いますが、どの家庭にも同じものがあります。

「塩」です。透明感といい、インクのような色合いといい石には見えません。でもなめるとやはりしょっぱいです。ちなみに青色は結晶の歪みによるものなので、水に溶かしても青い水にはなりません。写真の岩塩は青色透明の部分を、劈開を利用して四角に割ってあります。


これだけ透明だとファセットを入れたくなります...カットはいいのですが、問題は保存です。


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Tenham隕石 オーストラリア
有名な隕石の一つ。この隕石より新鉱物としてリングウッド石(1969年)、秋本石(1997年)が最初に発見されました。

2012 Tucson Show News No.3

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 最大手の卸業者のオープン日でした。特別なものがあるわけではないので初日に並ぶかどうか毎年迷うのですが、今年は並んでみました。オープン前のオーナーの挨拶によるとメインの標本が間に合わなかったそうで、日曜日にまた来てほしいとのこと、実際、特にめぼしいものはなく5分もしないうちに、すぐ近くにある地元業者のガレージセールに移動してしまいました。ちなみにこの業者はもともとメキシコの鉱山の直卸でやっていたのが、鉱山の閉山に伴って世界中の一般的な鉱物を一般的な価格で大量に扱うようになり、現在に至ってます。一度に大量に仕入れるには最適なところです。


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アホー石 アメリカ
アホー石入り水晶の「アホー石」として有名ですが。こちらは原産地標本。鉱山はツーソンからも日帰りで行ける距離にあります。


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パパゴ石 アメリカ
 前出のアホー石と同産地で、こちらも原産地標本です。名前はどちらも先住民族にゆらいしていますが、「パパゴ」はこの地域の先住民族に対する移民アメリカ人による差別的な名称だったため、現在は「Papago族」ではなく「Tohono O'odham族」という名称になっています。


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銀星石 アメリカ
 アーカンソー産の銀星石は見栄えが良く、価格が手ごろなので多くの人にお勧めできます。


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緑鉛鉱 中国
中国の緑鉛鉱も一時に比べると美しい標本がすっかりなくなりました。今回の品はコレクションの放出品で、文句なしに美しい標本です。


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リチア電気石 パキスタン
白い曹長石との組み合わせが美しい標本です。


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トルコ石 メキシコ


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天青石 アメリカ
天青石というとマダガスカルが市場を席巻していますが、このミシガン産のものも古くから知られています。写真のように黄色の自然硫黄を伴い、色のコントラストがカラフルです。


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アタカマ石 オーストラリア


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アエンデ隕石 メキシコ
この隕石は惑星科学の研究上、最も有名な隕石の一つで、太陽系誕生時の物質がそのまま残っていると考えられています。今回は手ごろな小片をまとめて入手しました。コンドリュール(球体)や白いCAIが確認できます。大きいものも良いものがあれば入手したいと思います。


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オリビン 宇宙
宇宙起源のオリビンで、Fukang隕石のものです。パラサイト隕石のため通常は鉄の中に埋まっており、分離(切断時の欠片)したものはあるようでなかなかありません。


2012 Tucson Show News No.2

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今のところいい天気が続いていて、暑くも寒くもなく気持ちがよいです。会場の中庭でもディーラーがセットアップしつつも日光浴をしてたりして、のんびりした雰囲気です。


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カーレトン石 カナダ
鉱物の大産地「モンサンチラル」を代表する美しい鉱物の一つで、世界でも産出はここだけという希産種です。透明な結晶はものすごく高価ですが、写真のような不透明の劈開であればそれほどでもありません。いずれにしても鮮やかな青色が美しい標本です。


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セラン石 カナダ
「モンサンチラル」を代表するもう一つの美しい鉱物。独特のサーモンピンクが特徴です。


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ベスブ石 カナダ
どちらかと言えば世界的にベスブ石は色味に乏しく地味な鉱物ですが、この産地の結晶は明るい草緑ないし、紅色で美しい標本です。


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灰ばんざくろ石 カナダ
この産地の灰ばんざくろ石は透明度の高い宝石的な結晶が有名で人気があります。カラーバリエーションに緑やオレンジ、ピンクがあり、中でもピンクは高価ですが希少で、特に人気があります。今回は一番ポピュラーなカラーで結晶も部分的ですが、高透明度で産地の特徴がよく出ています。まだ先があるのでピンクの結晶も手に入るといいのですが...


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デマントイド カナダ
石綿中の典型的な結晶です。先の灰ばんざくろ石と共にアスベスト(産地)の有名標本です。


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コールマン石 アメリカ
カリフォルニアに硼酸塩鉱物の一大産地があり、ウレックス石(TV石)をはじめ様々な鉱物が産出します。しかし湿度に弱いものが多く日本での保存は困難です。購入時はきれいな結晶でも時間と共に、白濁してぼろぼろになっていきます。そんな硼酸塩鉱物の中でこのコールマン石は硬度が4½と硬く、水洗いしても簡単には溶けません(温水は不可)。大きな標本が多いのですが、今回は手ごろなサイズの標本がまとめて手に入りました。先の尖った透明な結晶が美しいです。


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海王石 アメリカ
下記のベニト石と共にまとまった放出がありました。白いソーダ沸石と黒い海王石のコントラストが際立つ標本です。


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ベニト石 アメリカ
アメリカを代表する宝石の一つで、世界でも他に産出がほとんどない希産種です。お手頃なものからコレクター品まで多数入手しました。


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十字石 ロシア
お馴染みの標本ですが、いつも価格的に見送っているため、入手することはそれほど多くありません。今回、久しぶりにまとまった量を入手しました。


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蛍石 ロシア
鉱物の有名産地「ダリネゴルスク」の標本で、こちらも久しぶりの入手です。ダリネゴルスクは北海道小樽から直線で300kmほどと、意外と近い所にあるのですが、日本人からすると地の果てに近い感覚でしょうか...。今回の無色透明の蛍石をはじめ有名標本はたくさんあります。しかし、鉱山はすでに閉山しているため、年々良標本の入手はむずかしくなっています。


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カレドニア石 アメリカ
昨年のデンバーショーの時に少し入手しましたが、今回は手ごろなものを多数入手しました。ルーペサイズの結晶ですが、鮮やかな青色の美しい標本です。


2012 Tucson Show News No.1

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 23日(月)の夜に成田を発って、同日の夜にツーソンへ到着。乗り換えのロスでツーソン行きのフライトが2時間遅れて出発したものの、無事いつものアパートに入居しました。ホテルと違ってアパートは家具無しなので、当然テーブルやふとんや調理器具などが必要なのですが、オフィスで去年の荷物を取り置いてくれているので助かります。また昨年まで家賃が一ヶ月分プラス1月の日割りだったのが、今年は1月~2月にかけての日割りとなり、かなり安くなりました。安すぎて逆に心配な感じもしますが...ちなみこの時期ツーソンのホテルはかなりの値上げをし、安いホテルで$70位、一般的なところだと$100を超えるので、円高とは言え長期滞在すると結構な額になってしまいます。


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 会場の方は、とりあえず一通り見て回りました。まだまだ閉まっているところが多いですが、セッティングを始めているところや、オープンしたところも少しはありました。一応今週末が公式オープンなので、これから少しずつオープンしていくと思います。


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紫水晶ドームは大きさと見た目の割に価格が手ごろで、かなり人気があると思います。しかしこの写真のものは想像を超える大きさがありました。横のドラム缶と比較すると分かると思いますが、これだけの大きさは初めて見ました。ビックリです。


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お馴染みスペイン産立方体の黄鉄鉱です。写真のものは貫入双晶の母岩付きタイプで、単結晶タイプよりも希少で高価です。両タイプありますので、標本と価格の違いに注目すると面白いと思います。また貫入双晶で分離標本の場合は修復品が多いのですが、母岩付きタイプの場合は未修復のものが揃えられており、標本としての価値が全然違います。


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アホー石入り水晶 南アフリカ
数年前に再産出してから人気の高い標本ですが、今回は手ごろなサイズで母岩付きのものを入手しました。透明感が良く色が濃いのが特徴です。


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クリソコラ チリ
青いクリソコラに水晶の細かい結晶が覆っている美しい標本です。


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ブルース石 南アフリカ
水酸化マグネシウムの鉱物で主要なマグネシウム鉱石ですが、標本としての流通は少ないです。地球内部の高圧相の研究で重要な試料でもあります。


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アメトリン ボリビア
アメシストの紫とシトリンの黄色が入っている結晶です。これを横方向にスライスすると△に色分かれた紫と黄色が交互(ブラジル式双晶)にそれぞれ3個ずつ入る、独特の模様が見られます。またこの結晶は溶けているため明瞭な結晶面が失われていることがほとんどで、ふつうの水晶には見られない端面(c面)が現れている特徴もあります。産出は世界でもボリビアのAnahi一カ所しかない珍しい水晶です。数年前にAnahi鉱山から50km離れたところで新たに発見(開発)されたのことです。


2012 Tucson Show News ...

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