鉱物の確認と分析の最近のブログ記事

砂白金 北海道

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北海道産(主に鷹泊)の砂白金を60点ほど元素分析しました。

 今回分析した中ではOs>Ir>Ru>Pt>Feというものがほとんどでしたが、数粒のPt>Pdや、Asを主体として複数の元素を含むもの、人工物などもありました。

方ソーダ石 Sodalite

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 ちょうど1年ほど前から出始めた標本で、青色の美しい結晶はアウインではないかと話題になりました。産地はラピスラズリで有名なアフガニスタン Sar-e-Sangです。すぐに分析(EDX)する機会があり、その時の結果としてはアウインではなく方ソーダ石となりました。そしてつい先日お客様より、やはり同タイプの標本を調べてほしいとの依頼があり、再び分析する機会がありました。前に分析した時の装置は分析範囲を微小部に絞ることが出来なかったので色々難しいこともありましたが、こんど9月より導入した新しい分析装置ではカメラの映像を見ながら1ミリ程の範囲を指定することがが可能となり、今回の標本のように複数の鉱物が混じっている場合でも、特定の結晶だけを分析することができます。


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青色透明結晶の分析データ(質量%)
Na2O    24.2640
Al2O3    32.4603
SiO2    34.4188
SO3    1.0389
Cl    7.8180
これはやはり方ソーダ石 Sodaliteです。


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標本中で結晶部分の青色よりももっと濃いラピスのような色合いの部分を分析してみました。(質量%)
Na2O    14.0752
MgO    4.4627
Al2O3    21.6371
SiO2    30.9570
SO3    20.8139
Cl    0.2981
K2O    1.5813
CaO    5.5790 (他にも微量検出あり)
塩素が減って、硫黄がかなり増え、カルシウムもあります。
これはLazuriteかHauyneに相当しますが、両者の成分はほぼ同じなのでこのデータだけで判断することは難しいです。ただ、不透明であることと産地を考慮するとLazurite 青金石と判断することが妥当だと思います。

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日本電子製 エネルギー分散型蛍光X線装置 JSX3202M

新しい分析装置の設置が完了しました。

* CCDカメラ内蔵により特定微小部の分析が出来るようになりました。
* 大幅な感度の向上により、精度が上がりました。
* 各種フィルターにより判断の難しかった元素が特定できるようになりました。

分析料金 ¥2,500


みなさまのご利用をお待ちしております。

鉱物の確認と分析

 鉱物名(学術名)は国際鉱物学連合(The International Mineralogical Association)によって審査管理されています。つまりここに登録されていない名前は正式な鉱物名ではありません。そして鉱物の名前は主に、その鉱物固有の化学組成と結晶構造によって定義づけられています。ただ鉱物には多形(同じ成分で結晶構造が異なる)や固溶体(同じ結晶構造で成分比が異なる)などがあり、さらに微小の場合や、結晶(自形)の形がない場合など肉眼での判断が困難な場合も多々あります。その場合はやはり成分や結晶構造を調べないと鉱物種を確認することができません。また自然環境で結晶した鉱物は人間が定義する、その鉱物の理論値にあてはまらないことも多く、そのバリエーションを知るうえでも検査は欠かせません。当社では科学的な分析の必要性を設立当初から訴え、鉱物・宝石の両業界の中でも一早く分析機器を導入し、鉱物種の確認をおこなってきました。

 現在、石ブームの急速な拡大で大量の標本が流通しておりますが、残念ながら不適切な名称や間違いも多くみられます。鉱物科学研究所としてはより正確な鉱物コレクションの普及のため、この度検査料金を大幅に見直すことにしました。これを機に多くの方が科学的な面から鉱物標本に興味を持っていただければ幸いです。

エネルギー分散型蛍光X線分析(要予約)

含まれる元素とその比率(重量%・モル%)から鉱物種を確認できます。
非破壊、非処理で検査ができるため、大事な標本を壊す必要がありません。

検査料金 ¥2,500/1データにつき
ご来店の場合は30分程で検査できます(要予約)。

鉱物種照合 ¥2,000~



粉末X線回折(要予約)

結晶構造から鉱物種を確認できます。
試料には少量の粉末が必要なため、標本を欠いて粉にする必要があります。

検査料金 ¥5,000

粉末作製 ¥1,000

鉱物種照合 ¥3,000~


注意) 
鉱物が混在している場合や形状等により検査できない場合がありますので、先ずはお問い合せ下さい。